木工事のチエックポイント

土台敷き


土台とは、基礎の上に敷いて柱や床下地材を支持するための部材です。

よく『土台がしっかりしていなくては』と使われる土台は
基礎も含めた、建物の下部構造のことを言います。

専門用語では、土台とは角材を横に敷いた部材を言います。


土台は、地面に近い部材のため、腐れに強い材料を使用します。
あるいは、防腐処理された材料を使うことになります。

ただし、防腐処理された材料といっても、防腐効果は5年ぐらいしかありませんので、床下の通気や、地盤面からの防湿など、湿気がたまらない状態に常に保つことが基本です。

その点、基礎断熱や外側断熱の住宅は、土間コンクリートを打設しますので、地盤からの防湿は心配なく、壁体や屋根からの漏水によって土台が腐ることにむしろ、注意しなければなりません。

土台敷きの工事にあたっては、やはりレベル=水平度が重要なポイントです。

現在では、ほとんどプレカットによって構造部材は加工されていますので、誤差は非常に少なく、平面的な位置のズレはほとんど無いと言えます。

水平度については、人間が行う作業ですから、土台敷きが終わった時点でレベル基準墨からの距離を計測して、チェックしておいた方が良いと思います。
ついでに、土台の対角寸法を計って、平面上の寸法も確認しておきましょう。

建て方


土台敷きが終わると、在来工法の場合は柱の建て込みとなります。
土台にあらかじめ掘られているほぞ穴に、柱下部のほぞを差し込んで建てていきます。

柱の上部には胴差しや桁を載せ、建物全体を一体化にします。この時に、柱の“立ち”(垂直性)を確認し、“仮筋交い”で固定し、残りの梁などの架構を行っていき、一気に屋根の骨組みまで組み立て、上棟となります。

ツーバイフォー工法の場合には、土台の上に床根太を敷き並べ、その上に構造用合板を貼り、まず1階の床を作ります。

出来上がった1階の床面を作業スペースとして使いながら、1階の壁を組み立てていきます。
ツーバイフォー工法は床と壁による構造方式で柱や桁などはありません。

組み立て工程の中で、壁の“立ち”(垂直性)を確認しながら、壁の組み立てを行います。
壁が出来上がったら、次に2階の床を1階と同様の手順で作っていきます。

ツーバイフォー工法は在来工法と異なり、一気に屋根まで施工することは出来ず、1階床や2階床の養生をきちんとやらないと、屋根がかかるまでに、床が汚れたり雨がかかったりします。

ですが、床が雨に濡れたからといって、あまり心配はいりません。
乾けば大丈夫です。

むしろ、雨に濡れてヘタルような合板を使っている場合は論外ですから
どんな合板を使っているのか確かめる意味でも、少々雨に濡れた方がいいのかな?

ツーバイフォー工法用養生シートはこちら

ホールダウン金物


前回、ホールダウン金物についてちょっとだけ触れましたが
ホールダウン金物とはこのようなものです

地震の時に柱に引き抜き力がかかりますので、それに抵抗する金物です。

設置は義務付けされていますので、この金物が付いているかどうか確認しましょう。


その他、現在の在来工法では、接合部はほとんど金物を使っています。
どのような金物があるのかはこちらを参考にしてください


建て方の時に、あとあとトラブルとなるようなことはあまりありません。
あるとすると、使用材料の乾燥具合です。

ほとんど構造用集成材が使われている今日ですから、乾燥具合も心配ないと思います。

上棟


軸組工法では、屋根の骨組みが完成し、住宅の姿がなんとなく見える状態になった時が上棟です。

ツーバーフォー工法では、壁面は構造用合板で覆われ、屋根部分は骨組みが見える状態です。

以前はこの時点で、『棟上式』を行ったものですが、
最近では、もっと工事が進行してから行う事の方が多いようです。


この先の工程は

屋根下地造作を行って、まず屋根工事を終わらせます。
つづいて、骨組みの残った部分の工事を進めていきます。

軸組工法では
『火打梁』が取り付けられます。
参考


目的は、水平剛性を保つためです。

ツーバーフォー工法では、床面全体に張られた合板によって水平剛性を確保しますので、『火打梁』は使いません。


『火打梁』は大変重要な部材です。


以前、私が相談を受けた住宅の中にこの『火打梁』が取り付けられていない住宅がありました。


某ハウスメーカーの建売住宅を購入したSさん。

購入して1年後ぐらいです。
たまたま、小屋裏に上り『火打梁』が無い事に気が付いたそうです。

少し知識があったからよかったものの、全然知識の無い方だったら
そのままになっていたでしょう!!

Sさんは、『火打梁』が無い事に気が付いたあと、
床下にもぐり『火打土台』も入っていないことに気付きました。

再度、小屋裏に上がり外壁側を確認すると
『スジカイ』も入っていない。

こうなると、手抜き工事というよりは『欠陥住宅』です。

相談を受けた私は、
『補修工事は現実には無理!!』
と答えざるを得ません。



今後の対処の仕方として
『ハウスメーカーに買い取ってもらいましょう』ということになりました。

それ以後、Sさんは
ハウスメーカーとの交渉を行いながら

欠陥住宅を考える会に入会し、相談や情報を集め、ハウスメーカーとの交渉を
有利に進めていきました。


およそ4ヶ月ほどで、買取が決まり、
Sさんは、新たな住宅づくりをスタートさせることが出来ました。


欠陥住宅問題に取り組んでいる他の団体はこちら

外部造作


上棟・屋根工事が終わると、外部周りの造作工事にかかります。
主に、外壁下地の工事です。

ツーバイフォー工法の場合には、すでに外壁は構造用合板で覆われていますが、在来工法の場合には、まだ骨組みの状態です。

外壁下地材を張っていきますが、最近は在来工法も構造用合板を使用して、耐震力を高めるようにしていますが、構造用合板は透湿性が悪く、替わりに透湿性もあり耐震性もあるダイライトを使う住宅が増えています。

ダイライトとは?

外壁下地材は耐力壁としての構造的な性能と、気密性・透湿性という性能をあわせもった機能壁となりますので、現在の高気密・高断熱を要求される時代には、大変重要な部位となります。

在来工法は以前は、『スジカイ』によって耐力壁としていましたが、現在は、スジカイのみによる耐力壁はほとんど見られず、スジカイを使用しないか、スジカイ+構造用面材という方式で耐力壁を構成するのが一般的です。

構造用面材が合板であったり、上に記載したダイライトです。

チェックするポイントは、釘の間隔とめり込み具合です。

釘が深く打たれますと、面材の表面を下地材に密着させることが出来ず、耐力壁としての強度は低下します。

釘は、ほとんど機械によって打たれるため、深くめり込み過ぎた釘をよく見かけます。


外壁下地面材の外側には、気密性や防水性能を持たせる為に、特殊な素材で出来たシートを張るケースがあります。

このシートは、透湿性はあるのに風や雨は通さないというもので、住宅の気密性を高める為には欠かせないシートです。

そのシートとは?


このようなシートを張る場合、張らない場合に関わらず、外壁からの漏水はこの下地の状態で、防がねばなりません。

外壁材に防水性を期待するのは、本来間違っていますので、外壁材を張る前の状態で、室内に漏水がないかどうかを確認しておく必要があります。

断熱・気密


現代の住宅は以前と違い、断熱・気密化が進んでいます。
しかし、単に断熱材を充填したり、気密シートを貼っただけでは
高気密・高断熱住宅とはなりません。

入念な施工によって始めて高気密・高断熱住宅となります。

断熱方法には
  • 充填断熱
  • 外側断熱

があることは、ブログでもこれまで述べてきたとおりですが、
望ましいのは、外側断熱です。

しかし、予算面などで充填断熱となることが多く
まだまだ、主流は充填断熱となっています。

充填断熱でのポイントは

スキマを作らない!!ことです。

柱や桁と接する面にスキマを作らず、キチンと充填する。
壁材との間にスキマが出来ないように、押しつぶしたり、たわみをつくらないように充填する。

グラスウールの充填では、上のことは気を付けなければなりません。


以前、仙台にいた時に、ある大手リフォームの現場を見たことがありましたが断熱材の充填に慣れていないようで
ものすごくズサンな入れ方をしていました。
大工さんが、正しい入れ方を知らないんですね!!
現場を担当している者ももちろん知らない!!

知らない同士が、現場を進めているので
とんでも無いことになっているのに、現場はそのままです。


決して、難しい事ではありません。

スキマ無く・丁寧にを心掛ければ良いだけなんですが・・・・・

シートを貼る時も同様です。

継ぎ目は重ねあわせを多くして、シートの継ぎ目から
湿気が漏れることのないようにする。


外側の気密シートは、継ぎ目は気密テープでしっかり接合させる。
サッシとの取り合いも、テープでしっかりと密着させる。

このようなことが、キチンと出来ているかどうかで
住宅の性能は、大幅に変わってきます。


特別難しい方法ではありません。
目で見ただけで分かります。

キチンと貼っているか、だらしなく貼っているかだけの違いです。

だらしなく貼っていても
こんなものなのかな?と思ってしまうようです。


そうではありません。


贈答品を包装してもらう時を思い出して下さい。

キチンと張りがあって、ピシっと包装されています。
当たり前のことです。


ピシッと包装されているかどうか、
たるんでいたり、スキマがあったり、
重ね合わせのところが口が開いている。


失格です!!

今一度、現場を確認してみて下さい。

キチンと包装されているかどうかを・・・・・?
タグ:木工事
posted by イソップ at 20:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | 工事のチェックポイント
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/67385514
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。