違法建築がまかりとおる

アパート建築の管理をしてくれないかい!
という電話が昨日ありました。

詳しく聞くと、年間20棟ほどの新築アパートの工事を管理をしてほしいということ。


ところが、そのアパートは車庫が付いていて、その上に普通の木造2階建てのアパートが載るタイプ。

『オヤ!これは?』と思ったら案の定!


このアパートは違法建築なんです。


からくりはこんな内容です。

建築確認申請の図面では、車庫は鉄筋コンクリート造の『地下』になり、地下1階地上2階のアパートとして設計するわけです。

地下といっても本当の地下ではありません。道路から少しだけ床が下がり、天井も低めに作って、基礎の廻りには盛土をして、地盤を道路よりも高くし、建築基準法的には『地下』となるわけです。

何故こんな面倒なことをするのかと言うと、車庫を1階にして、2〜3階をアパートにすると、3階建ての共同住宅となり、耐火建築にする必要があります。
3階建てですから、一種低層住宅地域では『日影規制』という高さ制限が加わります。

3階建てのアパートは、工事費用が高くなるし、高さ制限によって思ったとおりに建たないこともあります。

これらを避ける為に、3階建てなのに2階建てです!という奇妙なアパートが出来るわけです。

道路から車庫の床が下がっているなんて、つかいずらくてなりません。

そこで、中間検査・完了検査が終わったあとに、床の高さを普通にして、天井高さも高くするわけです。

これは紛れもなく『違法建築』です、実は役所も知ってはいるのでしょうが、何故かこんなやり方がまかり通っています。

もちろんこのお話は断りました!
posted by イソップ at 08:06 | Comment(4) | TrackBack(0) | 欠陥住宅の実態
この記事へのコメント
とっても参考になります。このようなアパートは結構見かけます。
Posted by 矢竹 at 2008年05月18日 01:24
私はアパートに興味のある者ですが、このような、3階建てなのに2階建て(1階部分車庫)物件の強度は、よく見かける2階建てアパートに比べて弱いのでしょうか?また、このような物件を購入しないほうがよろしいのでしょうか?
Posted by 矢竹亮太 at 2008年05月18日 21:14
違法建築といっても、構造的な問題ではありません。
3階建ての共同住宅は、耐火建築物にしなければならないのですが、2階建てだと普通の木造でかまわないわけです。

本来は耐火建築物としなければならないアパートを、違法と知っていながら、2階建てとして申請をし、検査を受ける。

その後、アパートの廻りの土を撤去し、車庫の床を上げて、天井も上げるというやりかたで、3階建てのアパートになってしまうのです。


購入すべきかどうかということについては、大変答えにくいのですが、物件の構造的な安全性よりは、火災に対する安全性を考慮すべきだと思っています。

つまり、万が一の場合の避難が、2階建てよりはリスクが大きくなります。

入居者の安全を確保することも、オーナーさんの大事な役割だと思います。


Posted by イソップ at 2008年05月18日 22:04
弘中先生のご丁寧なご回答ありがとうございました。大いに今後の参考になりました。
Posted by 矢竹亮太 at 2008年05月20日 00:00
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